2008年8月 7日 (木)

しばらく途切れていましたが、、
みなさまからの有形無形の応援のおかげで、7月15日無事帰国致しました。
ありがとうございました。

結局、お腹を壊してナイロビに戻ってからは、S先生ご夫妻の手厚い看護により体調は順調に回復。
1週間でDadaabに帰還。
残り2週間の任務を全うすることが出来ました。

この最後の2週間はドイツ人とイタリア人スタッフがそれぞれ1名ずづ加わったことで、幹部刷新。新しいメンバーでいろいろなアイディアを出し合い実行して行こう!とやる気が急上昇でとても良いムードになってきていました。

私も最後なのでわがままを言わせてもらい、小児科ばかりにはり付いて疲弊していくのではなくて、キャンプを訪問したり他の部署に出かけて行って見学したり、場所を変えることでやる気を出して過ごしました。

これまで、現地スタッフと食べていた3度の食事はどうしてもどうしてもお腹が受け付けなくなり、外国人テーブルでジャガイモやニンジンなどの”高級食材”を使ったご飯を食べることになったことが、自分的には「負け」のような悔しい気持ちがしました。

でも今回の派遣では、「無理せず、燃え尽きず、目標を見失わずにとにかく続ける」ということが大事だなーということを学びました。

特に極端に異なる文化の厳しい環境で生活する時は、多少自分勝手に思われようと自分にとって快適な環境を作って、生活するうえで無理をしないこと。不要なストレスを自分に与えないこと。その分のエネルギーを十分に仕事に注いで長期戦でやっていくことの大切さを身にしみて感じました。

今は日本での仕事に復帰し、先輩に後輩に助けてもらいながら教えてもらいながら、毎日右往左往しています。
あまりの生活の違いに、「これまでアフリカで見て来たものはいったいなんだったんだろう?」と自分でも分からなくなってしまい、いったい自分がどこに所属しているのかさえ分からないような状態ですが、いずれいろんなことが消化されればすべてのことが形をもって一つの方向性を示してくれるのでは、と期待しています。

とにかく今は今日一日の仕事のことだけを考えて、頑張ろうと思います。

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2008年6月29日 (日)

トイレ事情

いつもコメントを頂いているSさんからのリクエストにお答えして。

難民キャンプのトイレについて。

基本的には座るタイプで日本にも昔あったぼっとん式トイレ。

覗くと下が見え、コンクリートの足置き場があります。

衛生的にもうちょっと配慮されたものであれば、水を汲んで持ち込み自分で流すタイプ。

水でシールされるのでハエの発生を抑えます。

水洗式が理想的なのだけど、私は好んでぼっとん式に行きます。キャンプでは。

水のバケツを持ち込むのが面倒くさいのと、結局うまく流れないことが多いからです。

みんな紙は使ってないみたいなんです。

トイレの種類はともかく何が一番困るって、ほとんどのトイレのドアが壊れているということ。

鍵なんてあれば良い方。大概は手で必死にドアを引っ張りながら用を済ませます。

手が届かないときはじっとドアを睨みつけながら人の気配がしたらすぐに支度が出来るようどきどきしながら用を足す。

多くの場合、みんな外国人が珍しいからトイレに行くぎりぎりまで後を付いてくるので恥ずかしいことこの上ない。しかも出たらすでに子供がもの珍しそうに立って待っている。

スリランカではすべて手動水洗式だったのだけど、流れにくい、溢れるなどの理由で不評でした。みんなブッシュに行って青空のもと用を足す。

一つ衝撃的な事実を発見したことがあって。

キャンプのぼっとん式のトイレに水の入ったバケツを持って入る人がとても多いことが気になっていたのだけど、実は彼らトイレの中でどうやら水浴びしているらしいんです。

1秒たりとも長居をしたくないあのトイレで水浴びをするとは!

恐るべし!

隠れたところでいろんなことが起こっています。

ちなみに住んでいる家のトイレは洋式のきれいなトイレです。

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2008年6月13日 (金)

午前中はGTZオフィスへ。

午後S先生を訪ねて、KEMRIへ。初対面なのだけれど、みなさん親切にいろいろと説明してくださる。

蚊の繁殖をしている生暖かい部屋。蚊のえさになるウサギを飼っている部屋などを見せていただく。

蚊を研究しているM先生は、マラリアを媒介する2種類の蚊についてDNAを調べて分類して毎月の傾向を調べているということ。

蚊のDNAを調べる?と言われて思いついたのは、ビーカーに蚊を入れてつぶしDNAを抽出する様子。もし蚊が血を吸っていたら白血球のDNAが混じってしまうのでは?と心配して質問してみると、それでも問題ないということ。でも実際には足からDNAを採取するのだそうだ。なるほど、と思う。

いろんな分野の専門家がいるもんだ。

夜はS先生のお家でまたご馳走になる。

ポテトとカリフラワーのグラタンと、さわらの塩焼き、ご飯、温野菜。

これまたおなかに優しいご飯でした。

昨日は一日ホテルの食事で消化しきれなかったのだけど、今日はおなかいっぱいに食べても満足感でいっぱい。

S先生ご夫妻のおかげで順調に回復してきました。

食後に手作りチョコレートケーキと大正漢方胃腸薬まで頂く。

至れり尽くせりです。今日もまた感謝。

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2008年6月10日 (火)

撃沈

昨夜は食欲がやはり完全には戻っていなかったので、サラダバーで野菜だけ食べ就寝。と、思いきや。

夜2時間おきに起きてはトイレ。という非常事態に。

いわゆるテネスムス。

やばい。これは感染症かもしれない。いろんな鑑別疾患が頭をよぎる。

そんなこんなで朝を迎え。豪華な朝食を食べる予定がそれどころではない。

1週間体に貯蓄がないままなんとか持ちこたえていたものが一晩で一気に底をついた感じ。脱水、疲弊で薄っぺらになってベッドに張り付いたように寝ている。

とりあえず今日の予定は全てキャンセル。最後の元気を振り絞って各所に断りの電話を入れる。

そんな中、A先生から紹介して頂いた、今回初めてお会いする予定だったナイロビで熱帯医学を研究をされているS先生が

「それは大変!症状は?何の薬飲んでるの?」と親切に聞いてくださったうえ

「おかゆを ホテルまで 届けましょう」

と神の啓示にも近いお言葉。電話の後ろから後光が射していました。

有難くご好意に甘える。

待つことしばし。

S先生の奥様が大きな荷物を抱えてホテルまで来てくださった。 その風呂敷からは次から次に出てくる、出てくる。

Kenya_325 土鍋に入った熱々のおかゆ。梅干。緑茶。葛湯のもと。お茶碗とお箸で頂くおかゆの美味しいこと。

この1週間食べては「通過」していたのに、今回はおかゆが「おなかに留まっている」ことを実感しました。

夕方までに数回に分けておかゆを完食。

何と夜は。おうどん、煮込み豆腐、ヨーグルト、ワッフルの差し入れ。大好きなお豆腐が食べれるなんて!泣きながら食べました。

お会いしたこともないのにここまで親切にしていただけるなんて。紹介してくださったA先生、そしてS先生ご夫妻との出会いに感謝。人の縁とは有難いものです。

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2008年6月 9日 (月)

いざ脱出

いよいよナイロビ。

朝から荷物をまとめて準備。

飛行機への荷物は10kgまでなのだけど、バックパックは13kg3キロオーバーだ~と恐々としていたのですが、荷物検査さえなくすんなりと機内へ。

こんなときアフリカ的感覚には救われる。

Kenya_323 WFPの飛行機の小さな機内へ。

飛行中のアナウンスで、「何かありましたら機長まで」って機長ってカーテン越しに飛行機を運転している人一人しかいないのに、何かあったら話しかけてもいいんですか!って不安になる。

飛行機のゆれに肝を冷やしながらも何とか無事ナイロビ到着。

GTZからのお迎えの車に乗ってホテルへ。

ビルの立ち並ぶ町並みに、おおおっーと感動。

街だ!街だ!

人だ!車だ!

何だか人が住むところに戻って来たぞ!

こちらで会う予定の方々に電話。

到着の無事を知らせる。

明日から美味しい食事三昧、楽しいナイロビの日々が始まる。

はずだったのに。。。

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2008年6月 8日 (日)

先日元気な写真をアップしたばかりなのだけど、実は今週はおなかの不調に苦しんでいます。

これまで無敵の胃腸だったのに。

しかも学校嫌いの子供みたいに、病院にいる間はおなかがぐるぐるして非常に調子が悪い。

家に帰ると、きれいなトイレがある安心感のせいかおなかが痛くなることはほとんどない。

「過敏性胃症候群??」と期待も込めて診断。

怖い感染症よりましか。と。

2ヶ月間食べ続けた山羊肉はおなかがというか気持ちが受け付けなくなり、体は野菜を求めている。しかしあるのは、スクマという硬いほうれん草のような葉っぱの炒め物ばかり。

最後の切り札、バーホールへ。

しかし野菜はあまりない、と。

少ない野菜の中からトマトとたまねぎのスクランブルエッグ。キャベツの油いため。を作ってもらう。

この卵の美味しいこと。卵の殻が混じりまくりだけど、それでもうまい!

しかしあまりの殻のじゃりじゃり感に嫌気がさし、最後は噛まずにほぼ飲み込む。

それでも美味しかった。。。

自分は食べ物に執着がないほうなのでどんな食事でもおなかが膨れれば暮らしていける、と思っていたけど、それも所詮2ヶ月まで。自らの限界を知る。

食事のバリエーションというものがいかに大事なものか、思い知りました。

空腹が一番の調味料、というけれど、いくらおなかが空いていても毎日同じものしか食べられない人の気持ち、ほんの少しだけど分かりました。

でもハガデラキャンプのマーケットを見ると、難民の方がよっぽどバラエティーに富む食事をしているんじゃ、という気はします。

先月は食事係という重要任務もあったので休暇に行けなかったのだけど、今月は思い切ってDadaab脱出を計画。ついに明日出発です。

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2008年6月 6日 (金)

ロバにタッチ

Kenya_259 振り返ってみると大変話ばかりなので。

たまには元気な姿を。

今日はロバに触りました。難民の住んでいるブロックを訪問中。

運んでいるのは家の屋根にする材料。

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2008年5月30日 (金)

最近いろいろな人が次々と休暇に入ったため、小児科病棟を回診する人が確保できず、病棟から離れられない。

少し産婦人科を勉強しようと思ったのだけど、思うようには行かず。

一人黙々と回診するのだけど、40-50人診るのに毎回3時間くらいかかる。

毎日の疲れと、病棟のスタッフにいつも同じことを注意しても改善されないことのいらいらも募っていたのだけど、今日は通訳をしてくれていたスタッフさえ回診の途中、忽然と姿を消す。

しかし彼はボランティアで微々たるお金しかもらっていないので、いなくなったことを怒るわけには行かない。

本物のナースを探しに病棟の外に出ると、外で働いていると思っていたナースさえいない。

無人の病棟に怒り心頭。

一緒についてくれたケニア人ナースが「ソマリア語は少しは分かるので回診を続けよう」と言うのだけど、少しのソマリア語が分かる程度では患者さんの訴えが細かいところまで分からない。

「熱があるか、下痢をしているかぐらいだったら私にでも分かる。でももっといろんなことを聞かないと本当の治療は出来ない。診察もするけど、患者さんからの訴えが命なんだから、細かいことまで聞けないまま回診なんて出来ない」と主張。

待てどもソマリア人ナースが戻ってくる気配もない。

病棟の中は回診を待つ入院患者、子供の泣き声叫び声で溢れている。

回診が止まったことをいいことに、今度は患児の母親たちが押し合いへし合いやってきて、腰が痛い、喉が痛いから診てくれとやってくる。

入院中の子供の回診が終わらないことには診られない、と説明し、病棟から逃れると外にはどこから来たのか、親戚の子供が熱を出したやらなんやらでヘルスポストを経由せずにやってきたスタッフの親戚つながりの人たちに取り囲まれる。

(患者は全て地域のヘルスポストを受診した上で入院が必要とされた人しか病院にこられない仕組みになっている。はず)

誰がどれだけこようと、ソマリア人のナースが通訳に戻ってこない限り誰も診ません!

ヘルスポストも受診していない人は一回ヘルスポストに行って!

と叫び、怒りのあまりそのまま中庭を突っ切ってヘッドナースのところまで走り「小児科のソマリア人スタッフが誰もいなくなった!」と訴える。

まあまあ、となだめられ。

とりあえず、他の病棟の手が空いているスタッフを小児科に回しましょう、と大人の対応。

そんなこんなで時間は無駄に流れ、昼休みになっても何も進まない。

諦めてご飯を食べに行く。

案の定ご飯はほとんど残っていない。

ここではがんばって働いた人が何にも報われない。

私は短期間だからいいけれど、ここで正規職員として働いている人たちのモチベーションをいかにあげるかって本当に難しいことだと心の底から思いました。

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Boreholeでのジュースにはまっています。

ここは夜はお酒が飲めるところなのだけど、フレッシュジュースもあって、マンゴー、グァバ、パパイヤ、アボカドの中から選べ、しかも頼めばその中からミックスにもしてくれる。

お気に入りはマンゴー&アボカド。

かなり濃厚なジュースなのでミックスにしても混じらない。

下が黄色、上が緑のぼってりしたジュースがやってきます。

ストローをもらって、マンゴーに行ってみたり、アボガドに行ってみたり、行ったり来たりして楽しむ。

ジョッキ1杯、驚きの40Ksh70円くらい)。

仕事が終わるとこれまたジュースファンのDr. Sとバーホールへ。

やみつきです。

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2008年5月29日 (木)

結婚式

昨日の双子のAの方は輸血後すっかり元気。

こっちはドナーからの全血輸血なので大人の免疫グロブリンなんかも全部入っているから生き返ったように元気になるような気がする。

案の定もう一方のSが今度は白くなっている。

ヘモグロビンは7.3mg/dl

もうちょっと待つ。

昨日はスタッフの結婚式だったためお昼ご飯に呼ばれました。

若いスタッフの一人目の奥さん。二人とも嬉しそうでした。

こちらではおもてなしは常に「肉」なのか、肉、肉、肉と盛られたお皿が次々にやってきました。

Kenya_311 家の中でござの上に座って大皿から手づかみで食べるのだけど、みんなところかまわず骨をぷっぷと吐き出すので驚く。

あっという間に周りを骨で囲まれる。

肉料理はなんといっても山羊肉がメインで、庭に解体した後の毛皮がおいてありました。

そして小さな1cm角ほどの揚げた肉はどうやららくだのものらしい。

そのほかレバーや腸やらいろいろなものがお皿に乗っている。

Kenya_313 ドライカレーのようなスパイスの効いたご飯もやってくる。

食事風景は壮絶だけども味はすごく美味しい。これで、ハエがいなくてもうちょっと明るくて骨が周りに飛び散っていなければ、そんなに緊張しなくて済んだのだけど。

食事が終わると、おもてなし?の香水がやってきた。

みんなぷしゅぷしゅと体に降りかけていて家の中は(強烈な)においでいっぱい。

くしゃみが出そうになる。

幸せ気分いっぱいの結婚式でした。

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